井口石材店は安永元年（1772年）の創業で、練馬区内で最も老舗の石材店です。

創業者は関の長左衛門といい、練馬区関町に現存する「庚申塔」の制作者だと伝えられています。
その長左衛門の子孫の系譜は資料が乏しく、不明な点が多いのですが、江戸時代後期には練馬区関町で石材店を営んでいたと思われます。
その後、明治時代に入り、当主「田中酒造蔵」の代となってから、地の利を生かして青梅街道沿いに進出し、杉並（旧田端村）の本店、新宿（旧淀橋）支店などに経営を拡大しました。
大正時代に入り、「酒造蔵」の子、平三郎の子息である弥太郎が井口家の養子となり、田中石材店の支店を石神井に開業しました。
これが現在の井口石材店です。

その後、杉並や新宿の田中石材店本店、支店が続々と廃業になり、残った井口石材店のみが、現在祖業を継承しています。
1954年には、先代の井口政次によって、資本金60万円で有限会社として再設立されました。
そして1991年には、現在の代表、井口健二により、資本金1000万円にて株式会社に組織変更設立されました。
2006年2月に現在の新社屋が完成しました。